医行為
「医師法17条が全ての始まりだった」で書きましたが、「医行為」とは
「医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある行為を、
反復継続の意思を持って、不特定多数あるいは多数の者を対象に行うこと」です。
この行為が、医師に独占的に与えられた行為です。なんとも「抽象的に」書かれていると思いませんか?。 それは、「人体に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある行為」が技術の進歩とともに変わっていくからなのですが、時の権力によって、 どちらか都合のよいほうに転んでもおかしくないほど、曖昧ですよね。
ちょうど今、医療経営など民間に開放する方向が一部示されている中で、この「抽象的な」文言の解釈が揺れているのです。 既得権益の「医師」の側からすると医者の独占業務を少しでも拡大解釈して広義に捉えてもらいたいものだし、 「参入」側にしてみればできるだけ狭義に限定してもらいたいとする気持ちは、十分に理解可能な範囲です。
厚生労働省の視点はこれに「安全」という指針が加わりますが前者に近いでしょうし、 産業の活性化を促したい経済産業省や税収入を増やしたい地方自治体などは 後者に近いでしょう。
厚生労働省が医行為でないものの明示を検討(ただし介護分野)
平成17年3月31日付の厚生労働省医政局医事課 · 看護課が、以下のようなパブリックコメント(皆さんの意見)の募集を行っていました。
医師、看護師等の免許を有さない者による医業は、医師法第17条、保健師助産師看護師法第31条その他の関係法規によって禁止されています。 ここにいう「医業」とは、当該行為を行うに当たり、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、 又は危害を及ぼすおそれのある行為(医行為)を、反復継続する意思をもって行うことであると解しています。
ある行為が医行為であるか否かについては、個々の行為の態様に応じ個別具体的に判断する必要がありますが、近年の疾病構造の変化、 国民の間の医療に関する知識の向上、医学・医療機器の進歩、医療・介護サービスの提供の在り方の変化などを背景に、 高齢者介護や障害者介護の現場等において、「医行為」の範囲が不必要に拡大解釈されているとの声も聞かれるところです。
このため、医療機関以外の高齢者介護・障害者介護の現場等において、医師・看護師等の医療に関する免許を有しない者が行うことが可能か否か 判断する際の参考となるよう、原則として医行為ではないと考えられるものを明示することを検討しています。 つきましては、別紙(PDF:21KB)の案に関するご意見をお寄せください。
